「私、緒方くんの家はペットが飼えないんだと思ってました」
「飼えないってワケじゃないんだけど、俺んちに、よく動物嫌いなヤツが来るから。
猫おいとけねぇんだよ」
「そうだったんですか…」
私は目の前にいる猫ちゃんを撫でながら、納得した。
「でも、そいつ最近家にこねーから。
ちょっと間は家においとこーかなって思った」
そう言いながら、緒方くんはわざわざ私の隣に座ってきた。
あれ、なんか近い。
「これ。お前に返す」
そう言った緒方くんの手には、きれいに畳まれたカーディガンがあった。
ん?
これ、見覚えが……。


