──……。
「はぁ…はぁっ…」
走っりまわって、いろんなところを探してるのに、ふたりとも全然見つからない。
「緒方くん、どこ……?」
いつもの帰り道も寄り道のルートも見たし、他にどこがあるかな……。
「待って…!キミ子ちゃん!」
そんな声が聞こえて振り返ると、吉田くんや環ちゃん、皐月ちゃんが私を追いかけてきてくれていた。
「みんな……!!」
「こら!あんたはひとりで暴走しないの!あたし達も、一緒に探すから!」
環ちゃんは心配してか、強くそう言ってくれた。
「……ありがとう」
「……俺が教室戻ってる間くらいの時間だから、そんな遠くには行ってないはず。
一体どこだ…?」
「とりあえず、もう一回手分けして探そう!」
そして私たちは別々に、もう一度緒方くん達を探し回った。