だけどそんなことは、どうだっていい。
俺は陸と、真正面になるように向き直った。
「……お前、ハム子にまた告ったらしいな」
俺の問いに、さっきまで微笑んでた陸の表情は消え、真剣そのものになっていた。
「あぁ。俺はまだ、あいつが好きだ」
陸から伝わる、キミ子への想い。
俺はしびれを切らし、すぐに目の前にいるこいつの胸ぐらを掴んだ。
そしてグイっと近づいて、威圧するように睨む。
「ふざけんなよ。今まで散々振り回して、泣かせて、守りきれなかったクセに。
お前はあいつを1回捨てた!
これ以上あいつを傷つけるな!!」
「分かってる!ハム子が襲われそうになったとき、翼に負けて悔しかった。
俺じゃなにもできねぇって。
俺は弱くて、いつもお前やハム子に助けられてきた。
情けなさすぎて……ありぇねぇだろ自分って思って……自信なくして、ハム子と別れた……」
悔しそうにうつむいたこいつの拳は、全てを後悔してるかのように震えていた。
だけど、こいつは思い切り顔を上げて、真っ直ぐ射るような目で俺を見てきた。


