「これは俺と翼の問題だから、吉田は先に帰ってろ」
「でも……!」
「行こう。翼」
まだ納得いってない吉田をよそに、陸は俺にそう言って先に歩き出した。
……やっぱ、強くなったな。
俺にあんな背中を見せるようになるなんて。
きっと、大切な奴がいるからだろうな。
本気で守りたい奴がいるから。
だったら……最後まで、守り抜けよ。
お前の本気、俺に見せてみろ。
──……。
そして俺たちは、学校から終始無言で歩いて、とある河原に来ていた。
ここはひと気が少ないから丁度いい。
「ここ……懐かしい……」
陸は微笑みながら、周りを見渡していた。
「なにが懐かしいんだよ」
「……俺にとってここは、ハム子2号と会った場所で、ハム子のことを知るきっかけになった場所でもあるから…」
ククッと思い出し笑いをしている陸に、俺は首を傾げた。
〝ハム子2号〟とか、意味わかんねぇ単語も聞こえてくる。


