「あ〜、みんなキミ子ちゃん好きでイヤになる。あんなハムスターみたいな子の、どこがいいのよ!」
「……ハム子は、つぇーよ」
「そんなの…知ってるよ。……翼も陸も、好きになった女の子だもん」
そう。
俺や翼が惚れるくらい、あいつは強い女なんだ。
弱さを隠そうとするとこまで、強いんだよ。
でも、俺の前でくらい弱さを見せてほしい。
俺がありのまま全てを、受け止めるから。
笑った顔も、泣いてる顔も、怒った顔も、恥ずかしそうに照れる顔も。
他の誰でもない、俺に見せてほしい。
だから……
「……翼にハム子は譲らねぇ」
「おっ、強気じゃん。じゃあ早く行きなさいよ。……キミ子ちゃん、まだ教室いるんじゃない?」
そういえば、放課後になって結構時間が経っているのにまだ翼が待っている。
つーことは、ハム子はまだ教室にいるのか?
とりあえず、行ってみるか。
「おう。じゃあまたな、雅」
俺は雅にそう告げて、教室に向かった。


