【完】ハムちゃんが恋したキケンなヤンキー君。




「あと、噂で聞いたけど、坂下さんと別れたって本当?」



「んー」



この球技大会のあとだったよな。


ハム子と両想いって分かって……。


あのとき、めっちゃ幸せだった。




「緒方くん、聞いてる?」


「あー、うん」



いや、嘘。聞いてなかった。



「やっぱり。そうだったんだ!」



だけどその女子生徒は、嬉しそうに喜んでる。



そんなことどうでもいい俺は、写真から視線をハム子に移した。



「……!」



すると丁度、こっちを見ていたハム子と目が合う。



でもハム子はすぐに目をそらしてしまった。




けど……。


一瞬だったけど今、俺を見てたよな?


うわっ、やべぇ。



俺って単純。こんだけのことで、めっちゃ嬉しいとか思ってる。