【完】ハムちゃんが恋したキケンなヤンキー君。




次の日。


いつものように学校に来て、ボーッとして過ごしていた。



気づけばいつも、ハム子のことばっか考えてる。


離れた席から、チラッとだけハム子の席を見てみた。


後ろ側の窓の方の席。



知らない間にあんな遠いところに行っちまって、無性にさみしい気持ちになる。



でも、環や皐月たちと笑ってる姿を見るとホッとするんだ。



俺の視線に気づくなよ。


そう思うのに……こっちを見て笑ってほしいとか、どこかで願ってる。



「緒方くん!」



誰かに名前を呼ばれ、ハッとした。


顔をあげると、そこには同じクラスの女子生徒がいた。



「なんか用?」



「これ、球技大会のときの写真!緒方くんが写ってるのあげる!」



「……あぁ、サンキュ」



俺は写真を受け取って、それを眺めた。