このことを知ってるのは、吉田くん、環ちゃん、皐月ちゃん達だけ。
みんなは無理しないでって、励ましてくれた。
そんな優しさに、泣きそうになった。
放課後になり、私はいつものように帰りの支度をして学校を出る。
変わったのは、緒方くんがいないだけ。
それなのに、目の前にある景色が全然違うように感じちゃうんだ。
こんなの、変だよね。
いつまで引きずってるんだよって話。
「ねっ!かっこよくない!?」
「隣の町の高校の制服着てるよね!」
「えぇ、声かける!?」
近くにいた女子生徒たちが、校門の方を見て騒いでるのに気づいた。
つられて、私も校門の方を見る。
するとそこには、校門にもたれかかって待ってる翼くんがいた。


