先生がつくったくじ引きで、席替えが始まる。
みんなはくじ引きで決まった席に移動した。
私は窓側の1番後ろの席。
緒方くんは、教室の前の方の席で離れてしまった。
後ろの席じゃなくて、ずっと端っこになっちゃった。
隣の席は、また田中くん。
緒方くんじゃなかった。
……なにを期待してるんだろう。
もうやめよう。
私は自分の席から窓の外を見つめた。
おだやかな晴れの日。
夏と秋の境目でも、まだ少し暑いくらの季節だった。
まだ1週間。
もう1週間?
どれだけ時間が過ぎても、あの時の緒方くんの悲しい顔が私の胸を苦しめる。
好き同士なのに、なんで別れがくるの?
分からない。
なんで好きだけじゃ、ダメなんだろう。