私は急いでさっき外されたブラウスのボタンを留める。
が、手が震えてうまく止まらない。
ど…どうしよう。
「まだか?」
遅すぎたのか、翼くんがこちらを向いた。
「あっ……て、手が…震えちゃって…」
すると、私が留めかけていたボタンに翼くんの手が伸びてくる。
「…………ごめん。嫌なら目閉じて」
いてもたってもいられなくなったのか、翼くんは私の開ききったブラウスのボタンを留めてくれた。
私は目を閉じることなく、翼くんを見ていると、全部ボタンを止め終えた翼くんが顔をあげた。
お互いの目が合う。
「あ……ありがとう」
私は不器用ながらに、笑ってお礼を言ってみた。
「無理して笑うな。目に涙溜めて…わかりやすいんだよ」
そう言うと翼くんは、私をゆっくり引き寄せて、包み込むように抱きしめた。


