翼くんは、ペタンと地べたに座ってる私の元まで歩み寄る。
そして、そっとしゃがんで視線を合わせた。
「大丈夫か?」
ゆっくりと手が伸びてくる。
「ひっ!」
体が反射的に反応して、思わず後ずさってしまった。
「…………」
「…あっ」
なに、今の?
でもなんだか怖くて……勝手に…。
「大丈夫なワケないよな」
「ごめんなさい……。大丈夫……」
「嘘つくなよ。体、震えてる」
翼くんは悲しげな表情で、もう一度私に近づく。
ビクビク震える私の肩に、まるで大切なものを扱うかのように優しく触れた。
そして、私の涙をそっと人差し指がすくう。
「とりあえずその服、どうにかしろ。後ろ向いてるから」
翼くんは私の乱れたブラウスを見ると、そう言って後ろを向いた。


