「ってぇ!」
「……こんなんじゃ、俺の気が済まねぇ」
翼くんは低い声でふたりの男を見下すと、さらに殴りかかったり、蹴りをいれたりする。
この光景を、私は呆然として見ていた。
……だめ。
あの時と同じだ。緒方くんが購買で傷ついたときと……。
震える体を起こして、みぞうちを抑える。
「翼くんっ……」
私の精いっぱいの声すら、震えていた。
「……お前は俺が守る」
翼くんは優しく私に微笑むと、また目の前の男の人たちに拳を一発いれた。
そして、一瞬のうちにぐったりしてしまってる男の人たちの胸ぐらを掴むと、これ以上ない怖い表情で、
「二度とこいつの前にそのツラ見せんな。……失せろ!!」
男の人たちを突き放した。
「くそっ!!」
男の人たちは、ふらふらな状態でこの場所から出て行った。


