「なーに怯えた顔してんの?こんなんじゃ済まねぇよ?俺の顔を傷つけたあいつを、めちゃくちゃにしてやる」
そしてグイグイ引っ張りながら、歩き出した。
「やっ!やめてください!!」
必死に抵抗しても、力が強くて離れない。
すると私の腕を引っ張ってる男の人が、呆れるような顔で見てきた。
「うるさいなぁ〜。ちょっと黙ってくれる?」
──ドンッ!
「!?」
その瞬間、みぞうち辺りに鈍い痛みが走った。
「わっ、ごめん〜。女の子だから力抜いたけど結構痛かったかな?」
謝る気なんてないふざけた口調の声すら反応できないほど、痛みが体を襲う。
私は気を失いかけていた。
「恨むなら、緒方陸を恨むんだな」
ケラケラとする笑い声が、遠く聞こえてきて。
……私は静かに目を閉じた。


