「緒方くん、課題してなかったんだ…」
そういえば夏休みの補修最後の日に、大量のプリントを渡されてたもんね。
考えてみれば、緒方くんは花火とかしてて遊んでばっかりだった気がする…。
家で真面目に勉強してるイメージもないし…。
「おい、ハム子なんとかしろ！」
「えっ！私！？」
もんもんと補修のときのことを思い出していた私に、突然助けを求める緒方くん。
どうしようか、考えた結果。
「緒方くん、グッドラック！」
私は親指を立てて、ニコッと微笑んだ。
「てめっ！俺と一緒に帰れねぇんだぞ！」
「…えっ。うん……。確かにそうだけど、勉強も大切だよ？」
「その通りだ坂下。いいことを言った！ほら、行くぞ緒方」
私たちがそんな言い合いをしてると、熊田先生が口を挟んできた。
