【完】ハムちゃんが恋したキケンなヤンキー君。






そんなことを、頭を抱えながらモンモンと考えてると…。



「……なんか、ハム子が百面相してる」



不審者でも見たかのような顔で、緒方くんに見られた。


軽くショック。





「……あれ。キミ子?」



えっ?



緒方くんに変な目で見られたことにヘコんでると、

突然誰かに名前を呼ばれた。


その声に、私も緒方くんも振り返る。





「あっ!……翼くん!」



そこにいたのは、制服姿の翼くんだった。



友達といるようで、他にも数人の人と一緒にいる。


でも、その友達に「先に行っといて」とだけ言うと、私たちのもとまでやって来た。




「こんなとこで何してんの?…って、なんだ。陸も一緒か」



私の後ろにいた緒方くんを見て、なるほどなっと、納得したような顔をする。




「今ね。ここのアイス食べてたの!」



私は手に持っていたイチゴアイスを見せる。




「何?なんか用?」



でもその隣で、急に不機嫌モードに入った緒方くんの声が聞こえた。



びっくりして、緒方くんを見てしまう。



どうしたんだろう?