「えっ!なになに!?」
緒方くんの反応が全然分からないから、理解できずに聞き返してしまう。
私をジーッと見つめる緒方くんは、少しだけ頬が赤い気がした。
熱中症…?
夏で暑いのかな?
「だから……約束してただろ?今からどっか行くぞ」
……へっ?
「……今から?」
びっくりしすぎて、声が変になっちゃったよ。
「お、おう。
ほ…ほ、ほほほ放課後デート……とか言うやつだよ」
放課後デートっていう単語を言うのが、そんなのにも恥ずかしいのか……。
緒方くん、神レベルに噛みすぎです。
しかも、補習なワケだから放課後って言えないような…。
「ほら、行くぞ」
私に有無を言わせなない、強引な緒方くんの手は、私の手と重なった。
やっぱりこの手は好きだなぁ。
ドキドキする分、安心もしちゃう。
でも、行くって一体どこに行くんだろう?


