「あたしのこと好きじゃない陸なんて、大嫌い!
せいぜい、そのチビ子と仲良くやってれば?」
べーっと舌を出して、イタズラする子みたいな雅先輩。
……チビ子って、私のこと?
先輩は水やりが終わったのか、ふんっと後ろを振り返って歩き出した。
でも、
「雅!!」
緒方くんはそんな雅先輩を呼び止める。
もう一度こちらを振り向いた雅先輩。
「お前のこと好きだった!ありがとな!!」
緒方くんはそう言うとニッと八重歯が見えそうなくらい、雅先輩に笑ってた。
私は緒方くんの横顔に見入っていた。
雅先輩は眉を下げて、さみしそうに笑う。
その顔がすごくキレイに見えたのは、たぶん気のせいじゃない。
「どういたしまして!!」
大人っぽく笑った雅先輩はそれだけ言うと、
私たちとは別の方向に、今度こそ歩きだしていた。


