「はっ?なんで謝んだよ。
俺、あの雨の日、用があってこいつのこと助けに行ってやれなかったんだ。
だから、お前には感謝してんだよ」
うわ……。
緒方くんに、感謝されちゃった…。
「俺もワケありでこいつのこと、家で飼えねーし。
だから、この校舎裏でこっそり飼うことにした」
緒方くんも、この猫ちゃんを飼えないんだ…。
そっか…。
って、えぇっ!?
「学校で飼うんですか!?」
私は驚いて、大きな声を出してしまう。
「あぁ。いい案だろ?」
いい案っていうか……。
普通の人ならそんなことはしないと思います、緒方くん。
やっぱり緒方くんは、少しだけおバカなのでしょうか?
こんなこと、本人には死んでも言いませんが……。


