うわっ、不意打ち。
一瞬で、私の顔は熱くなってしまう。
「しっかりつかまってねーと、落ちるぞ?」
緒方くんはそう言うと、私の手を自分の首に回させた。
な…なにこれ。
近すぎる!!
「……しゃーねぇから、教室行くか」
そして今度は、教室へ向かった。
教室は当然だけど、誰もいないからふたりきり。
やっと私の席に、緒方くんはおろしてくれた。
ふぅーっと深呼吸して、心臓のドキドキを落ち着ける。
顔、あつ…。
「横になれねーけど、休めるか?」
「うん。ありがとう」
ニコッと笑ってみせたけど…。
あれ?
なんか、頭がまた痛くなってきた。


