そうして始まった、ドッジの試合。
隣のコートのバスケは、もう終わっていた。
緒方くん、勝ったかな？
なんて思いつつ、ちゃんと自分も集中！！
先輩たちが、遠慮なしにボールを投げてくる。
……あれ？
なんだか、私ばっかり狙われてる気が…。
「ねぇ。先輩達、さっきからキミ子ばっか当てようとしてない？」
環ちゃんにそう言われて確信する。
なんで！？
威力のあるボールが次々に飛んでくる。
私はひたすら逃げていた。
すいません、キャッチできないもんで。
すると、皐月ちゃんが私を庇うようにボールをキャッチし、速いボールを投げた。
それは、雅先輩に当たった。
そして先輩は、あたしが近くにいるコートの外野に出てきた。
