そっか。
1年で勝ち残ってるのは私たちだけのクラスだから、先輩とあたることになるんだ。
「……なに?
噂も消えてひと安心って感じ?」
私にか聞こえないように、小さな声でそう言う雅先輩。
「…………」
「そんな怯えた顔しないでよ?
あんたになんか、絶対に負けないんだから」
ふっと笑った先輩は、そのまま自分のチームの方へと行ってしまった。
……やっぱり怖い。
「キミ子、大丈夫?なんか言われた?」
環ちゃんが、焦って私の元へ来て心配してくれてる。
「あんたになんか負けないって……。
でも、私も負けたくない。
怖いけど、戦わなきゃ」
もちろん、このドッジの試合もだけど。
緒方くんとのことでも。
もう、雅先輩には負けたくない。