たぶん、真っ赤な顔見られた。
「……やべ。こんな近すぎんのに、そんな顔みたら、理性ぶっ飛ぶ」
「……えっ……あのっ」
「ちょ、ヤバイからこっち見んなバカ。襲っちまうぞ」
「!!!?」
ハム子危険センサーがピーンとMAXを越えたため、私はすぐさま緒方くんから視線を前に向けた。
うつむいて、手の中にいる2号を見る。
緒方くんとこんなに密着してて、私だって平常心でいられない。
「今は我慢する。俺はお前が傷つくことはしねーから。
ちゃんと俺を好きになってもらってからする」
後ろから聞こえるその声は、確かに私に向けられたもの。
大切にされてるって、実感できる。
なのに、私はなにをためらってるの?
自信がないのかな……?