だから、これからもそばにいたとしても、結局は傷つくだけかもしれない。
「緒方くん……。私……」
私も好きだよ。
でも、緒方くんのその言葉が本当は違うものだったら?
もしかしたら、いっときの気の迷いかもしれない。
「ハム子は、俺が雅を好きだって思ってんだろ?
お前にそう思われるのは、なんか嫌だ」
なんで、そんなこと言うの?
私の心を見透かしたように。
「…………」
「指、見せてみ」
何も言わない私に対して、緒方くんは話題をかえ、指の心配してくれた。
そっと後ろから伸びてくる手は、私の手を包み込むほど大きくて。
「痛むか?」
そんな優しい声が、私の〝好き〟を大きくする。
「ハム子」
名前を呼ばれ、ゆっくりと振り返る。


