「俺は優しくねーよ。優しいとしたら、お前だけだ。
俺はお前が好きだから」
「えっ……?」
緒方くんの言葉にびっくりする。
「他人がどう思ってようと、どうだっていい。お前だけ分かっててくれれば。
ハム子、お前は俺を信じろ」
……信じるよ。
……信じてる。
「…………うん」
私が小さく頷くと、緒方くんは柔らかく笑った。
でも、すぐに凛々しい目で私を見つめてくる。
いつもと違う雰囲気に、私の心臓はまたドキドキと騒ぎはじめた。
頬に触れてる手は、ちょっと熱くて。
ゆっくりと私の顔に、緒方くんの顔が近づいてきた。
ち……近い…。
緒方くんの吐息が、私の唇にかかる。
思わずギュッと、目を閉じた。
すると……。
「にゃ〜〜っ」


