……なんでだろう。
翼くんの言葉は、私の心を軽くした。
「言ってもいいのかな…？
私は、みんなと一緒にいたいって……」
「いいに決まってる。つーか、泣くくらいなら言え」
翼くんは私の顔をチラッと見て、そう言った。
そして私は気づく。
頬に涙が伝っていたことに。
「うんっ……」
「泣くなよ。あんたは笑ってる方がいいんだから」
そう言った翼くんは、少しばかり顔が赤い気がした。
「えっ？」
翼くんの言葉に首をかしげてしまう。
「シケた顔でこっち見んな。ばーか」
本日二度目のばかという言葉を言うと、
顔を背けて、翼くんは立ち上がった。
