【完】ハムちゃんが恋したキケンなヤンキー君。





【海堂 翼side】



目の前のこの女。



「はぁー!スッキリしたー!」


さっきの大泣きが嘘のように笑ってやがる。



空は雨がやんでいて、いつの間にか太陽が出ていた。




そして思ったこと。



この女、天気みたい。




「ありがとうございました!おかげで、元気がでました!」



俺、なんもしてねぇし。

ただ自分が泣いただけじゃん。




「それは良かったですね。
俺は制服がびしょ濡れだけど」



嫌味ったらしく言ってみた。



あまやどりなんてしても意味ないくらい、こいつの涙で俺の制服濡れたし。




「あっ!ごめんなさい…!
泣いてるとき、ちょっと鼻水もでちゃったかも……」