「まじでいい迷惑。
無理やり押し付けられたあげく、わざわざ返しに来てやったんだからな…」
顔を上げて傘を受け取ろうとしたとき、目の前の人に本気で嫌そうな顔をされた。
こ……怖いっ。
「ご……ごめんなさい…」
私はビクビクしながら謝った。
この人は自分の傘をさしているが、私は傘がないため濡れてしまっている。
「いいから、早く傘させ」
傘をグッと差し出される。
私はおずおずと手を伸ばして受け取ろうとした。
でも……。
その手は、私の後ろから伸びてきた手に引き寄せられた。
「わっ」
誰かに引っ張られ、私は体のバランスを崩した。
背中にポンッとなにかが当たる。


