プリントを提出し終えた緒方くんが、スタスタと自分の席に戻って来る。 戻って……くる……。 あれ? わ……私の席のところで、立ち止まってしまったんですけど!? 「おい」 ひぃぃぃっ!! 本日、2度目の〝おい〟がやってきました!! 「……はい?」 私は肩をすぼめ、目だけで緒方くんを見上げる。 「今日の放課後、ツラ貸せ」 えっ……。 し……締められる!? 最愛のお母さん、お父さん。 そして、ハムスケ。 私は今日、お空の上に行くかもしれません。