そう思っていると、
うつろな目をしているハム子の口が、ゆっくりと開いた。
「緒方くん、なんで私の家知ってたの?」
「……この前、ヒマワリのタネ買ったときに、家ここら辺って言ってたから探し回った」
「……そんな。…はぁ……わざわざ探してくれたの?」
そう言って、重たそうに目を閉じたハム子。
「んっ……」
頬を真っ赤にして、すげーしんどそうだ。
でも、なぜかムラムラする。
ハム子が色っぽい……。
「お前、冷えピタは?」
「…そんなの、ないよ。
寝てれば、大丈夫だから……」
「お前、親は?」
「共働きで……」
…そろそろ質問を変えるか。
「お前、昨日なんで俺から逃げた?」
「……だって、緒方くんが……って、え!?」
目を閉じていたハム子の目が、急にパッと開いた。
雅に怒って、俺たちから逃げたことを聞いて見たけど、
突然のその質問に驚いたみたいだ。


