「よぉ。ハム太郎」
「ハムスケです!」
寝転んだはずのハム子が、急にカバッと起きあがって叫んできやがった。
俺はハムスターにあいさつしたのに、ハム子から言葉が返ってくるとは。
こいつ、ハムスターの名前だけに関してはしつこいよな。
「どっちでも一緒だろ?」
「全然ちが………うぇっ」
えげつねぇ声が、また聞こえた。
「無理すんな。早く寝とけ」
俺はハム子のそばによると、そっと体を寝転ばせた。
触れた体は、熱っぽい。
「ハムスケです……」
まだ言うか。
「分かったよ。ハムスケな」
んなことより、お前の体のが心配なんだよ。
俺はハム子の額に手を乗せる。
「あっち…」
熱何度あるんだ?


