「なにボーッとしてんだよ。早く貸せ。 ちっ。めんどくせぇ」 ぶっきらぼうに、そう言い放つと、私の持っていたプリントを強引に奪った。 「あっ……」 取られた……。 や……破り捨てられたり、しないよね? 「……えっ。お前……っ」 私のカードを見るなり、驚いた顔をする緒方くん。 な……なにごと!? 変なことでも書いたっけ!? いや。 名前しか書いてないはず……!! 私をギロッと睨むように見てくる緒方くんに、私はゴクリと息をのむ。 冷や汗たらたら。