「つーかさ、こんな今にも雨が降りそうな放課後の屋上で、
男ふたりが語ってる光景見て、誰が喜ぶよ?」
なんの問いかけだよ。それは。
「知らねーよ。んなの」
「まぁいいや。緒方は早く、キミ子ちゃんのとこに行ってきなよ」
テツタは俺の気持ちを見透かしたみたいだ。
俺は今から、ハム子に会いに行こうと思ってたとこだ。
「おぅ。あいつのとこ行って、あいつの言葉、無視ってくるわ!」
関わるなっつー言葉、なかったことにしてやる。
「うん。言葉だけ聞くと、矛盾っぽくなってるけど、まぁいってら!」
テツタはそう言いながら、手を振っていた。
俺は早く、あの日俺に見せてくれたハム子の笑った顔が見たい。
俺が好きな、あの笑顔。
だから、屋上をあとにして、急いで玄関へと向かった。


