私のビクビクした様子に呆れたのか、緒方くんは、はぁーっとため息をはくように言った。
「ハム子は俺と、関わりたくねぇのかよ」
いつもより低い声に、恐怖を感じつつも思わずうなずいてしまう。
「……あっそ。分かった、もういい」
そう言って、歩き出してしまう緒方くん。
その後ろ姿に、なんだかズキズキと痛む胸。
自然と目の前の光景がにじんでいく。
きっと、消えてくれることはない。
関わりたくないなんて、嘘だよ。
でも、どうしていいのか、自分でも分からないの。
好きだよ。
緒方くん。
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