放課後。 「ほら、ハム子!早く行くぞ!」 緒方くんにグイグイ引っ張られて、私たちは玄関に向かってる。 「わわっ!セーターが伸びちゃうよ!」 放課後になった途端、ご機嫌な緒方くん。 そんなにも猫に会いたいのかな? そして、玄関で靴を変えているとき…。 「陸っ!!」 緒方くんの名前が呼ばれた。 私までそっちの方を見てしまう。 「……雅」 そこにいたのは、すごく悲しそうな顔をしている雅先輩だった。