「私がいるわ!鬼火が視えるのもきっと、初音さんの想いと優しさが、授けてくれたと思うの。 ――これからは、私が貴方の隣にずっといるわ」 鬼火は一瞬里霞が、初音に視えた。 「…………初音、また会いに来てくれたのか?」 鬼火の言葉にただ里霞が頷くと、鬼火はすべてを失ったあの時のようにまた涙を流す。 桜と祠だけが知る。