その手を天高く伸ばせば

そのままケンチはアキコから離れ、男友達がたむろする席へ去って行った。

「・・・・・」
ケンチの背中を憎らしげに見つめながら、アキコは呟いた。

「その女といつまでも付き合ってたら、きっと後悔するから!」

まるで呪うみたいな言葉だった。