帰り道、新着メールに気付き開いて見る。



《お疲れ
明日会える?》

「あ・・明日日曜日かぁ」

《お疲れ
うん、大丈夫明日会えるよ!o(^-^)o》

《良かった!
一週間以上会ってないからな
久しぶりに映画にでも行こう!》

《うんケンチ何か見たい映画ある?》

《映画館行ってからかな〜今んとこナイかな〜〜
ユウは?見たいのない?》

《ある!》

《じゃユウが見たいやつにしよう
んじゃ気をつけて帰れよ》


携帯をたたむと、鞄に入れ電車に乗り込んだ。
終電間近な電車の中は以外に空いていて、クタクタのユウは、ドスンッと座席に腰を下ろす。

「ふぅ〜〜〜・・・」
社内の中吊り広告を見上げながら、ユウはまた首を・・喉近くを触る。
もう癖になってしまった様に無意識に触れている。

<この腫れは何なんだろう・・・・>

考えても答えは出ない・・・

<まっ・・大丈夫っしょ!!!>

「うん、きっと大丈夫・・」

あの日以来、ケンチにも甲状腺の腫れの事は話していない・・・。大丈夫だと思っていても、不安が胸の奥にあってなかなかケンチにも話せないでいた。

「・・・・・・・・大丈夫・・」

チクリ・・胸が痛む。不安が胸を刺す。