「……は?」 誰……? 目の前に現れたのは大好きなお兄ちゃんの姿ではなかった。 真っ赤な男の人にしては少し長めの髪。 お兄ちゃんくらいに整っていて少しメイクをしていてピアスが驚くほどについていた。 「…………」 家族以外の人が此処に来るのは初めてで布団で顔を隠してしまう。 「……シンさんの女……?」 「…………」 何も言わないで黙ってる私を見て綺麗な顔を歪めて眉間に皺を寄せる。 そして、低くなる声……。 「……おい、話せねぇーのか?何とか言えよ」 「……え、あ、あの……」 怖い……。