side.美紀
私は、迷子になりつつ、なんとか理事長室を探し出した。
コンコン
「失礼します。」
ガチャッ
ドアを開けた瞬間、私はビックリしていた。
理事長室には、4代目黒蝶総長が座っていたから...
「純ちゃん、理事長なの?」
私は、4代目を純ちゃんと呼んでいる!
「美紀、久しぶりだな!」
ーバキッ
そう言って、抱きつこうとしたから、殴った。
私は、黒蝶の総長で”歴代最強”らしい。
「今...担任を呼ぶからな...」
痛そうにお腹を押さえている。
やりすぎちゃったかな。
ーピンポンパンポーン
「谷崎先生、至急理事長室に来て下さい。はやくこないと...フフッ」
ーバタン
「おい!純、その呼び方辞めろ!」
「もしかして...雷ちゃん?」
「その呼び方、美紀か?」
「うん!」
雷ちゃんは、黒蝶4代目幹部なの!
「雷が担任だ!」
やったー!!
純ちゃんの言葉にあたしはガッツポーズをした。
「HRあるから、行くぞ美紀!」
「うん」
私達は、理事長室をでた。
「美紀、気をつけろ。うちのクラス、黒連の幹部以上がいるぞ」
「さっき、接触したから知ってる!でも、気を付けるよ!」
話してたら、教室の前にいた。
「2-S が美紀のクラスだ!」
「S?」
Sって何の事だろ?
「ああ、頭脳明晰・容姿美麗・族の幹部以上・家柄などで入れる」
「私、ブスだし、族は内緒だし、家柄は良くないから...頭脳で入ったのか!」
「まぁ...そう言うことでいいか。」
私、周家来るずっと前にアメリカのH大学を首席で卒業してるの♪
もちろん、黒蝶の皆しか知らないよ?
「じゃあ、呼んだら入って来てくれ」
ーガラガラ
ーシーーーーーン
静かになった。
雷ちゃん、そんなに怖いかな?
「今日は、転校生がいる!!周さん」
ーガラガラ
「周美紀」
「それだけ?」
「うん、雷ちゃん私の席は?」
「「(あんな呼び方したら殺されるぞ!?)」」
クラスメートの思いなど露知らず
「ああ、そこだ!」
窓側だったのはいいけど
なんで周りに黒連がいるの!?
「ねぇ、美紀ちゃんだよね!僕の名前は陽(ヨウ)だよ!」
かわいい系男子が陽。
「私は、聖(セイ)です」
敬語男が聖。
「...竜...」
無口男が竜。
「俺は、東(トウ)だ」
俺様男が東。
まずいな。逃げないと
ーガタッ
私は、席を立った。
「雷ちゃん、サボる」
「えっ!でも...」
雷ちゃんは困った顔をしている。
「いいよね」
黒い笑みを浮かべながら、有無を言わさないように言うと...
「はい...」
「「(あの女は何者だ!?)」」
ーガラガラ
私は、とりあえず出て行き、しばらく歩いていたら、屋上に着いた。
ドアが閉まってる...
1 鍵を取りに行く
2 諦める
3ドアを蹴って破壊する
1は面倒だな
2は、嫌だ
3しかないな。
ーバァン
すごい音がした。
私は、そのまま眠ってしまった。

