「本当のことを言ってもいいと思うか?」
「いいと思いますよ。」
あたしは少し声を低くして、まるで男の人の声のように言った。
「実は、亜紀なんて言う子供は存在しないのです。」
「「えっ!?」」
「全ては美紀を守るために吐いた嘘だったんです。もし美紀が養子だということがバレれば、美紀に危険が及ぶかもしれない。だからせめて組の時だけは、と思い、亜紀の名乗らさせていたんです。」
「そうだったんですか。私たちは嘘をつかれたなんて思っていないと美紀にお伝えください。」
春真さんの言葉にあたしは泣きそうになっていた。
その時
「あの〜。初めまして、美紀の両親です。」
父さんと母さんと智也が出てきた。

