誰からか確認すると...拓?
なにかあったんだろうか。
あたしはそんな心配をする。
「もしもし?どうかしたの?」
あたしが電話を始めたのが皆に伝わったのか、皆がじっとあたしを見つめる。
『もしもし美紀?この間はごめんね。』
きっと拓があたしを押し倒した日のことだろう。
「いいよ。気にしないで」
しょぼんとする拓の声にあたしは優しく諭すように言った。
『でも...』
「気にしないの、分かった?」
『うん、ありがとう!』
拓の嬉しそうな声が聞こえてあたしも自然と嬉しくなった。
『じゃあ本題なんだけど、美紀は好きな人っている?』

