side美紀
『おい美紀!大丈夫か?!』
東の言葉で電話したままだったことを思い出した。
やばい。今の聞かれた!?
「大丈夫!心配かけてごめんね。もうちょっとで帰るからさ!じゃあね。」
ーブチッ
ーツーツーツーツー
携帯から機械音が流れる。
「拓?どういうつもりだ?」
黒い笑みを浮かべながら、あたしは拓に聞いた。
拓の顔はとても青ざめている。
ーバンッ
「どうした美紀?!」
朔にぃも幹部室から流れ出てくるただならぬ殺気に気が付いて入ってきた。
「大丈夫だよ朔にぃ。拓がやらかしただけだから」
黒い笑みを浮かべたまま朔にぃの方を見たその瞬間。
「うぇぇぇぇぇええ」
拓が戻してしまった。

