「「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁああ??!!」」



毒牙全員が叫んだ。


「なぜだ?俺らは黒田組の奴らの言うことを聞いて、龍也を拐って、あんたまで危険にさらしたんだぞ?」



黒田組のことを責めないのか...。
やっぱり...。


「黒田組に"言うことを聞かないと毒牙潰す"とでも脅されたんだろ?」



「だったとしても龍也を拐った事には変わりない」



強情な奴だ。


「でも、龍也と友達になったんだろ?黒田組に殴られそうになっていた龍也を助けてくれたじゃねぇか。」


そう。こいつらは黒田組の組員に殴られそうになっていたところを体を張って守ってくれたらしい。


その証拠に、江口の頬には殴られた痕があったのだ。



「だから、毒牙は名前を変えて、俺らの...黒蝶の新しい家族になんねぇか?」



「いいのか?俺らなんかで...」

「なんかなんて言うな。俺はお前らがいいんだよ」


そう微笑みながらあたしは言った。


「よろしくお願いします!」


江口は泣きながら頭を下げてきた。