「そのせいで、今でもご飯が全然食べれないしね」
”あいつ”のせいで今でも”あの人”は...植物状態なんだから...。
「姉ちゃん、ご飯食べれないの!?」
「智也は、知らなかったのか?家族なのに・・・」
東が智也に聞く。
やっぱり、そう言う反応だよね・・・
「だって、本当の家族じゃないもん」
「どういう事ですか?」
「あたしは、親戚をたらい回しにされてきた。だから...」
「本当の家族じゃないんだ」
あたしが言いにくいと思ったのだろうか?
智也が代わりに言ってくれた。
「だから、智也はあたしの事をな~んにも知らない」
本当になにも知らない。
さっきだってそうだった。

