「そして私は、麗龍なんです。」
麗龍も轟組についていることになっている。
これを東はきっと知らなかったのだろう。
「そんな...。それにさっき轟亜紀ってなのってたわ。」
叶さんもショックを受けているようだ。
「あたしは、轟亜紀の影武者です。」
あたしは少し嘘が混じった真実を話した。
轟亜紀なんて人物はこの世に存在しないのだ。
「でも、敵じゃないんだよな。分かってるからそんな顔するな。」
純ちゃん....。
そう言いながら純ちゃんは優しく頭を撫でてくれる。
「ありがとう。純ちゃん。」
そう言いながら、あたしは純ちゃんの手にすり寄った。
「おい美紀!理事長から離れろ!」

