『なっ?!そんなはずない!』 まさか、本当に知らなかったの? 「君とのお見合いは無かったことになってるんだよ」 『そんな...。だって僕はずっと亜紀が婚約者だと...』 「君の両親から聞いてないのかい?」 玖龍の親に言ったはずなんだけどな。玖龍との婚約話は無かったことにって。 『僕はずっと亜紀を守ってきたのに』 ストーカーまがいのこといっぱいしてきたけどね。 玖龍には本当のことを告げよう。 「それに僕は亜紀じゃなくて、本当の名前は美紀だよ」