ほっぺや耳に熱を帯びて、顔を逸らそうとすると優葉の大きな手があたしの頬を包む。




「!?…ちょっ、優葉っ」


「あすな、だいすきだよ」




―――そう言って、またキスをしてきた。


クラスのみんなが見てるってこと忘れてんの?あたし今史上最ッ強に恥ずかしいんですけどッ!!!




「ゆっ、優葉くんがぁー!!!」


「このバカップルがッ!!」




いろんな声が飛んでくるけれど、今のあたしはそれどころじゃない。


ああもう。これでしばらくはいじられるじゃない、ばか優葉…。




「授業、サボろっか」




にかっと八重歯を見せて笑う優葉に、あたしは小さく頷いた。


きっと顔真っ赤だよ…。


クラスの冷やかしと女子の悲鳴を無視して、優葉はあたしの手を握って走り出した。