これ以上優香に何かを言われたら溜まったもんじゃない…。
そう思って溜め息を吐きながら立ち上がると、ぐいっと引っ張られ目の前にはドアップの優葉の顔。
―――…え……?
「きゃーっ!!!」
「ゆっ、優葉!?」
悲鳴に近い女子の声。男子は慌てて優葉に声をかける。
優香は……驚きすぎて口をあんぐりと開けていた。
思考回路が停止していたあたしは一気に頭がフル回転した。
いいいいいま……!!!
「ごめんね?あすなはおれのだから。
…優香ちゃんにも譲れない」
「!?!?」
ああああもうなにッ!?
急展開すぎて頭がパンクしそうだ。
「優葉くん…」
「おれの隣に居ていいのはあすなだけだから」
そう言ってあたしの顔をのぞき込んでにっこりと笑う目の前のこいつ。

