「うっ、宇都宮くん……!!」


「…戻ってる」


「っあ!」




ああもう!テンパりすぎてまた名字で呼んじゃったよ…!!


心の中で挙動不審になっているあたしに、優葉は素早く体の向きを変えた。




「!?!?」


「……あすな、ほんと…?」


「へっ!?」




ちょっと目がうるうるしてて、ほっぺもまだ赤くて。


熱、上がっちゃうよ。とか思うところはたくさんあるけれど、優葉の顔を見てしまうと何も言えない。


なんで、泣きそうなの…?




「すき、ってほんと?…おれの聞き間違い?」


「……っ」




少し首を傾けて、そう聞いてくる優葉。


あたしは…なんでだか、彼を安心させたくて優しく笑った。