「ちょっ!風邪引いてるんでしょ!?ちゃんと寝てなきゃだめじゃん!」
「や…これは…」
ゴニョゴニョと口ごもる宇都宮くんに首を傾げ、じっと見つめた。
「だって…まさか、あすなが来るなんて思ってなかったし……」
「……ふ、深く考えないでよね…!なんていうか、その…たったまたまコンビニに寄ったから…!」
「…でもあすなん家とおれん家、反対方向でしょ?」
「………」
ああもう、墓穴掘った。穴があったら今すぐ飛び込みたい。
ニッとイタズラっぽく笑う宇都宮くんに、あたしは観念したという意味を込めて溜め息をついた。
「…上がってく?」
「……親御さんは?」
そうあたしが聞くと、宇都宮くんは優しく目を細めて言った。

